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【「TPP反対論を論破する」を論破する】2013/3/18


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【「TPP反対論を論破する」を論破する】2013/3/18
http://togetter.com/li/473915

【ヘッドライン】
・大卒採用10%増、円安で製造業が回復 14年春計画
http://www.nikkei.com/article/DGXNASDD1700W_X10C13A3MM8000/
日経『日本経済新聞社は17日、2014年春の採用計画調査(1次集計)をまとめた。大卒採用計画数は13年春実績見込みに比べ10.1%増と、3年連続で2ケタ増を維持する。業績に明るさが見え始めた製造業の採用意欲が回復、非製造業も金融関連の伸びが目立つ。円安・株高など経済状況の変化が採用に好影響を及ぼしている。』

【コラム】「TPP反対論を論破する」を論破する
高橋氏『世論にも自民党内にも反対がある。ただし、反対論は粗雑で以下に述べるような相当な誤解がある。筆者の率直な見通しをいえば、TPPの(1)自由貿易のメリットと(2)安全保障上のメリットに比べると、反対の大義名分は続かないだろう。』
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/35173

財務省出身の高橋洋一氏が上記のような記事で「TPP反対論を論破」しているようなので私なりに反証していきたいと思います。
まずは(1)自由貿易のメリットから

高橋氏『もちろん国内生産者のデメリットがあるからこそ、自由貿易には反対運動がある。消費者からのメリットの一部を、経済被害を受ける国内生産者に所得移転(所得補償)してもまだ余りが出る。だからこそ、自由貿易を進めていける。』

まず、政府の試算を見てみましょう。
消費+3.0兆円)、投資+0.5兆円、輸出+2.6兆円、農産品-2.9兆円
以上で差し引き+3.2兆円だそうです。名目GDPのたった0.66%です。
しかし皆様、この数字信じられるでしょうか?
まず消費。なぜ関税を撤廃すると消費が増えるのでしょう。
関税が無くなり、安い輸入品が入ってくれば、普段と同じように買い物をしても安く済んでしまいます。つまり金額で言えば消費は減ってしまいますね。消費を増やそうと思ったら余計煮物を買わなくてはいけません。輸入品との価格競争が激化と言う事は、国内企業もコストを切り詰め、賃金は上がりにくくなります。そんな状況で人々は今以上に物を買うのでしょうか?

次に輸出です。TPPにより輸出は2.6兆円増えるそうです。
これも2.6兆も増えるのか怪しいものですが、この数字を鵜呑みにしたとしても、これは到底受け入れられない数字です。
なぜなら次に「農産品-2.9兆円」が有るからです。
国産の農産品2.9兆が輸入品に取られてしまい、輸出は2.6兆しか増えない。これでは赤字ですよね。
そもそも日本の農業規模は約7兆円です。このうち2.9兆が失われたらそれは「農業の崩壊」と言わないのでしょうか?
こんな惨状にも関わらずなぜか消費が3兆円増えるのです。
この様な試算を持ち出して「論破」されも挨拶に困ってしまいます。

さらに、

高橋氏『 政府試算ではTPPによるメリットが6兆円程度、デメリットが3兆円程度で差し引き3兆円のGDP増加となっている。ということは、最大3兆円の所得移転を政治が行う可能性がある。』

とおっしゃっていますが、農業の所得を穴埋めした所で農作物の生産高が低下してしまえば安全保障に重大な影響が出ます。
所得移転は問題の解決にはならないのです。

次にISD条項です。

高橋氏『アメリカ企業は日本の協定先国経由でこれまでも日本を訴えることが可能だった。つまり、アメリカ企業はTPPなしでも日本を訴えることができた。
 しかしながら、日本政府への訴訟はこれまでゼロだ。一方、世界ではISD条項による訴訟は400くらいある。油断禁物だが、TPPに参加したからといって急に日本政府が訴えられるわけでないだろう。』


協定先国経由と直接的な協定国同士では法的な自由度が違います。協定先国経由で訴えられていないから大丈夫とはいえないでしょう。そもそも米国がNAFTA加盟国に対しISDを濫用しているからこの様な問題提起がされているのであって、それを「日本だけは大丈夫」とするのは楽観的過ぎるのではないでしょうか。

高橋氏『もし日本の国益を損なうような酷いISD条項ならもちろん反対すべきだ。その基準はこれまで日本が締結してきたものとの比較で行えばいい。』

これもミスリードです。日本がこれまでISD条項を交わしてきたのは全て発展途上国です。途上国向けの条約と先進国同士の条約を一緒に考えてはいけません。しかも相手は訴訟大国米国です。ISDが酷いと言うよりは米国が酷いので、米国とISDを結ぶなんて選択肢はありえないのです。

高橋氏『また、カナダやメキシコはISD条項で訴えられた国として反対論者が例に挙げている。ところが、カナダもメキシコもTPPに参加している。ISD条項の内容が酷くてメリットより訴訟リスクが高いのであればTPPに参加などしないだろう。』

これも全く反対の事を言っていますね。カナダ、メキシコは既にISDを結んでいる(つまり手遅れ)ためTPPに入ってもISDに関して新たなリスクは無いのです。

続いて(2)安全保障上のメリットです。
これについてはあまりに中身が無く、どこを引用してよいのか困ってしまいますが、

高橋氏『TPPは、国際政治から見れば日米同盟で共通価値観を形成するのに役立ち、同時に対中での防波堤にもなる。しかも国際経済では自由貿易のメリットを日本が享受できるので、一石二鳥だ』

高橋氏はTPPに参加しないと米国が日本を守ってくれないと考えているのでしょうか。そしてTPPに参加すれば米国は日本を守ってくれるのでしょうか。全く根拠不明です。
日本と米国は日米安保条約を結んでいます。それにもかかわらず米国が日本を守らないのであれば、経済連携協定に過ぎないTPPに入った所で米国が日本を守るわけがありません。

金融政策については切れ味鋭い高橋氏ですが、TPPのことになるとどうも印象論じみた展開になってしまいます。
本当は、あまり興味が無いのかもしれません。

皆様はどう思われたでしょうか?


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