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【コラム】自動車貿易TOR


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【コラム】自動車貿易TOR

自動車貿易TOR(仮訳)

http://www.cas.go.jp/jp/tpp/pdf/2013/130412_tor.pdf

TPP交渉と平行して行われることになった自動車貿易TOR(交渉枠組み)について気になる部分について分析します。
まず
『両国政府は,交渉の結果として合意される権利及び義務をTPP協定に附属される日米二国間の市場アクセスの表に組み入れ,したがって,これら権利及び義務は,TPP協定の紛争解決手続の対象となる。また,この分野における現行のMFN関税を再び課すこと(「スナップバック」手続)ができる特別な加速された紛争解決手続も,交渉を通じて定められる。』
『紛争解決』という単語を見て寒気がした人もいるかと思いますが、(私はしました)これはISDではなくセーフガード(アンチダンピング、相殺関税)の事のようです。
『スナップバック』とはラチェットと同じ意味ですが、ここではスナップバックが"できる"様にしたいとの事です。
つまり、将来米国が自動車関税を引き下げたとしても、日本で差別的な扱いを受けた場合などは関税を元に戻す事が出来るようにしたいということですね。

次に規制について
『・規制措置案の十分な事前通知
・ガイドライン及び類似の措置の提案を含む規制措置の策定に関する透明性及び無差別
・当該措置の策定及び実施の過程を通じての意見表明のための意味のある機会
・新たな規制に適合するための合理的な期間
・規制の実施後の見直し
・その他の措置』

が必要と述べています。国内の規制を変えるのに事前通知をし、意見を聞き、準備期間を十分にとり、規制実施後も見直しを検討する必要が有るそうです。
従来も規制が制定されてから実施されるまでには準備期間が取られています。
しかし米国メーカはその準備期間に何をするかというと、規制適合のための開発をするのではなく、ロビー活動により規制そのものを潰してしまいます。(マスキー法が有名)
日本でそんな事やられたらたまった物ではないですね。

基準について
『基準:型式認証の一層の円滑化及びコスト削減を含む,自動車分野における任意規格,強制規格及び適合性評価手続に関する事項並びに自動車部品を含む関連する事項が取り上げられる。両国政府は,更に,国連欧州経済委員会自動車基準調和世界フォーラム(WP29)で進行中の作業に特に焦点を当てつつ,自動車の環境性能及び安全に関する基準を調和させるために二国間で協力することの重要性を認識する。』
排ガス、燃費、衝突安全等の基準を統一していこうという話です。
勿論統一できる物は統一すればいいのですが、基準・規格というものは政治的な要素もありますから、何に合わせるのか?という問題があります。
米道路安全協会は最近、世界でも類の無いような衝突安全性試験を創り出し、トヨタ車に最低評価をつけました。
【米道路安全協会の衝突安全性実験、「カムリ」13年モデルに最低評価】
http://jp.reuters.com/article/businesslike/idJPTYE8BJ04P20121220
また、車両規格が統一されれば軽自動車枠の廃止や排気量拡大+増税もありえます。(韓国は軽自動車枠が800cc以下から1000cc以下に拡大)
【米韓FTA自動車分野合意概要】
http://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/tpp/pdfs/tpp20120327_11.pdf

財政上のインセンティブについて
『税制の運営に関する政府の主権的な権利を害することなく,財政上のインセンティブ又はその他の措置が,それらが両国の市場における競争条件に及ぼす影響に関連して,米国車(PHPを通じて輸入されたものを含む。)に対して差別的な効果を与えないことを確保するため,取り上げられる。』
『政府の主権的な権利を害することなく』と言いつつ『米国車に対して差別的な効果を与えないことを確保する』必要が有るそうです。エコカー補助金などは米国車差別と受け止められるでしょう。
実際に以前エコカー補助金を行った時に差別的であると言う旨の抗議がありました。

全ての交渉はこれからですが、TPP本交渉に隠れて見えにくい所で色々な動きが出てくると考えられます。
日本の国益を守っていくために「自動車貿易TOR」にも注意を向けていくことが必要です。



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